スカーレット141話の無料動画と見逃し放送配信情報! 真奈の想い

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サニーの店内暗闇の中で、大野忠信が信作に薬を茶碗に入れてもらい、飲んでいた。
そこに陽子と百合子がはいってくる。忠信は大したことはないという。

夜、喜美子は茶の間で寝てしまっていた。気が付くと、毛布が掛けられていた。
喜美子が外に出ると雨が降っており、工房へ行くと、工房の前に、真奈が外に立っていた。

喜美子が武志に声をかけるが、作品作りに集中していて、喜美子の声が聞こえていない。喜美子は、真奈を母屋に誘った。

真奈は、喜美子に、「武志のバイト先に行ったら、嫌いだと言われてしまった」と伝える。
真奈は祖母が亡くなったが、家に匂いが残っているのに気づき、逢いたいときに会おうと思ったと喜美子に話をする。
喜美子は、武志は、作品作りに集中したいためではないかという。

●カフェ「サニー」

真っ暗な中に忠信と信作がいた。

信作「ほら 一日3回やて。お湯に溶かして」

大野「う~ん…苦いの嫌いやねん」

信作「ええから、はよ飲め」 「ほい」

大野「う~ん」

陽子がやってきた。

陽子「何 飲んでんの」

大野「苦っ…あっ」

陽子「全く…男2人でこそこそ こそこそ」 「薬や。薬やろ!」

信作「あ~あ~ もう…」

陽子「百合ちゃん!女の勘が当たったで!」

百合子もやってきた。

百合子「何の薬!」

陽子「何の病気なんや…」

大野「もう…そんな大層なこと 違うねや」 「ちょっと膝がな」

百合子「膝!?」

大野「膝が痛い言い出してな」 「いちいち言うほどのことでもない」

陽子「膝がやられたんか!」

大野「ほら もう!」 「ほうやって心配するやろ?」

信作「大丈夫やから」

大野「大げさやねん 大丈夫や」

陽子「ほんまに大丈夫なんか?」

大野「大丈夫や」 「もう」

陽子「やっぱり言うたとおりや」 「隠さんと言うてなあ」

百合子「何でも言うて下さい」 「ほんで長生きして下さい」

大野「ああ ハハハッ」

百合子「元気でいてくれたら…それだけでええ」 「いつまでも元気でお願いしますぅ」

陽子「お願いされんでも うちらは元気やんなあ?」

大野「そら そや!」

●「かわはら工房」

工房の前に真奈が立っていた。

喜美子「ああ… あれ?」

真奈「あ…こんばんは」

武志が気づかないので、喜美子は真奈を呼んだ。

喜美子「あ…。武志」 「こっち おいで」 「こっち」

真奈「あ…あの傘…」

喜美子「ええ ええ」 「もう差し」 「差し 差し」

●川原家・母屋

喜美子「あっ 門限 大丈夫?」 「厳しいおばあさんいる言うてたな」

真奈「亡くなりました」

喜美子「え…」

真奈「先々週」

喜美子「そうか…寂しいなあ」 「ご愁傷さまでした」

真奈「会いたくてヤングのグに行ったんです」

喜美子「あっあの」 「うちの子の話な」

真奈「あっ すみません」

喜美子「バイト先に行ったんや」

真奈「ずっと会うてなかったんで」

喜美子「ああ そうなん?」

真奈「すみません こんな話」

喜美子「ううん。いや」 「どんな話でもうれしいわ」 
   「男の子は言うてくれへんからな 聞かせて」
   「あの子 ちゃんとバイトしてた?」

真奈「行った時はもう終わってたんで」

喜美子「あっ そうなん」

真奈「約束しんと行ったんで あかん言われて…」

喜美子「あの子 そんなこと言うのん」

真奈「嫌いやとも言われました」

喜美子「ええ~」

真奈「すみません そんな言われてもまた来てしもて」

喜美子「ハハ…」

真奈「ほしたら 途中で雨降ってきて…」 「負けへんでぇて 傘買うて…」 
  「うちは何と戦ってるんでしょう。何やってんねやろ…」

喜美子「お茶」 「あっ コーヒーがよかった?」

真奈「あっ いえ お茶で」 「ありがとうございます。頂きます」

喜美子「どうぞ」

真奈「あったかい…」 「家に帰ったら 亡くなった祖母の匂いがして…」 
  「もういいひんのに 家ん中に残ってるんですね」 「そういう…残り香っていうか…」
  「ほんで思うんです。会える時に会いたい人には会うておこうって」
  「ほやから嫌い言われても来ました」

喜美子「あの子な 今 作ってる作品があるんよ」 「いつ完成するか分からへん」
 「明日出来るかもしれへんし 1年かかるかもしれん。何年かかっても出来ひんかもしれん」
 「それでも作る。作り続ける」「今 それで一生懸命なんや思うわ」

真奈「あの…うち 見てきてええですか?」

喜美子「どやろ ええんちゃう」

真奈「行ってきます」

真奈は再度、工房へ向かう。

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スカーレット141話の見どころ・感想

先週のまとめ動画はこちらです。


川原喜美子のモデルとなった神山清子とはどんな人?

前回のお話はこちら

スカーレットNHK公式サイトはこちら

真奈は武志に会いに再び、母屋から工房へきた。武志はとまどう。
武志が病気だから合わないのだと言うと、真奈は「そういうことは許可しない。また来る」と言って帰っていく。

母屋にいる喜美子にも、2人のやり取りが聞こえていた。

次の日、喜美子が濡れた傘を干していると、八郎が朝早くからやってきた。喜美子は今日、個展の準備に、住田と日帰りで京都へ行くらしい。

住田がやってきた。武志の病気のことを今まで知らなかったと申し訳なさそうに言う。
武志と八郎は、武志は武志のままだといい、気にしないように話をする。

喜美子が出発し、武志と八郎は作品について話し合う。八郎が武史の頭を触ると、熱があった。

八郎は大崎先生に連絡し、どうしたらよいか指示を仰ぐ。

解熱剤を飲んで横になるように指示され、八郎はその支度をする。
武志は縁側端に横になる。
すると、雨が降ってきた。それを見て武志は何かを思いついたようだった。

真奈と武志

●「かわはら工房」

武志「えっ 何で…」 「何でいるん?」 「いつ来たん」

真奈「お疲れさまです」

武志「どういうつもりや」

真奈「作品作りの邪魔やから」

武志「はっ?」

真奈「邪魔せんようにします」

武志「病気やからや」

真奈「はっ?」

武志「あ…こんなんあかんって」 「もう来たらあかん」

真奈「どういうこと?」

武志「帰りぃ」

真奈「病気やから うちと会うの避けてたん」 「えっ そうなん?」
  「そうやったん? そんなんおかしいわ!」

武志「おかしないわ」

真奈「関係ないやん」

武志「関係あるて!」 「帰って下さい」

真奈「ほな…」 「ほな 帰ります」 
  「帰りますけど 病気やから うちと会うの避けるいうのは納得できひん」
  「そういうのは許可しません」 「許可しませんのでまた来ます!」 
  「お邪魔しました 失礼します」 「ほな また」

●川原家・母屋

真奈「お邪魔します」 「すみません あの かばん忘れてしまって…」 
  「失礼します」

喜美子「気ぃ付けてな」

真奈「ありがとうございます」

八郎と武志が留守番

翌日、八郎がやってきた。

八郎「おはよう」

喜美子「おはよう」 「休み取ってくれたんやな」

八郎「京都行くんやろ」

喜美子「展示会の打ち合わせな」 「日帰りやけど」 「武志 頼むな」

八郎「起きてる?」

喜美子「起きてるよ」 「向こうで朝から熱心にやってるわ」

八郎「フフフッ」

●「かわはら工房」

武志「なあ 見てや これ」

八郎「何や どっかで見た光景やな」

武志「お父ちゃんもこうやった?」

八郎「うん…」

住田「おはようございますぅ」

八郎「あっ…」 「ご無沙汰しております」

武志「ご無沙汰してます」

住田「ご無沙汰しております」 「あの…ご病気のこと…」

武志「あ~知らんかったんや」

住田「おかしいとは思っとったんですわ」 
  「穴窯の予定を変更する言わはったり 作品をぎょうさん売りに出さはったり…」
  「まさか そんなご事情があったやなんて…」 
  「あ… お座りにならんで大丈夫なんでっか」

武志「住田さん お母ちゃんおったら叱られますよ」

住田「え~」

武志「そんな 腫れもんに触るみたいな言い方」 「なあ?」

八郎「ハハッ」 「せやな」

武志「ハハハッ」

八郎「病気やいうても 武志は武志なんで」

武志「俺は俺なんで」

住田「そうですよね」 
  「ほな 武志君に京都のお土産でも買うてこようか」 「おいしい和菓子でも」

武志「おっ ええなあ」 「よろしゅうお願いします」

住田「はい」

喜美子「ああ もう来てはったん」

住田「おはようございます」

喜美子「おはようさん」 「何か 欲しいもんある?」 「土産に和菓子でも…」

武志「ああ 今 住田さんに頼んだ」

喜美子「ああ」

住田「はい」 「ほな 失礼します」

八郎「はい」

喜美子「ほなな」

八郎「うん 気ぃ付けて行ってらっしゃい」

武志「行ってらっしゃい」

喜美子「行ってきます」

八郎「さっ」

八郎は工房の奥の部屋へいく。

八郎と武志

八郎「このイメージは何や」

武志「えっ…水たまりや」

八郎「水たまり」

武志「うん 皿ん中に水たまりがあるイメージや」

八郎「う~ん…」

武志「あ…あかん?」

八郎「ううん あかんことないけどな」 「例えば… 例えばな」

武志「うん」

八郎「お母ちゃんの作品はお母ちゃん独自の発想や」

武志「うん。天賦の才や言うてた 掛井せんせいが」 「ほんで俺は努力型やて」

八郎「せやけど 武志かて お皿に亜鉛結晶で雪降らせたんちゃうか」

武志「ああ 雪な」

八郎「降らせたやろ」

武志「うん。納得いくもんは作ったつもりや」

八郎「武志独自のひらめきや」

武志「俺独自…」

八郎「水たまりでええんか」「これは お皿に青い色をのっけただけやな」
  「これやったら お父ちゃんにもできるで」     「お父ちゃんができひんかったことやれ」
  「僕を超えていけ」
  「頭 やわらこうしてな?常にやろこうしとかんと」
  「こうイメージする力は湧いてけぇへんねんて」 
  「お父ちゃんに言われたないやろう」

(笑い声)

八郎は武志の頭を触る。

八郎「ここが固いねん」 「ここが」

武志「ハハハ…」

八郎は武志が熱があることに気づく。

八郎「熱いな…」

武志「いや…」

八郎「熱あるやん」

武志「大丈夫やて」

八郎「いや 熱い熱い熱い」

武志「いや ほんま大丈夫やから」

八郎「熱あるやん」

●川原家・母屋

(八郎と大崎医師との電話)

大崎先生「熱?」

八郎「はい。連れていった方が…」

武志「ちょ 貸しぃ」

八郎「なに…」

武志「もしもし」 「大したことないんで…」。

大崎先生「ああ その声だと大丈夫そうかな…」 「熱はどれぐらい?」

武志「ほんま 大した熱やないです」

八郎「まあまあまあ」 「もしもし? どないしたら…」

大崎先生「お渡しした解熱剤をのんで 安静にして下さい」

八郎「はい」

大崎先生「それでも下がらなかったら連絡して下さい」 「いいんですよ。いつでもどうぞ」

八郎「はあ… ありがとうございます」 「すみません」 「はい」 「はい 失礼いたします」

武志は縁側近くの部屋の端で横になる。

八郎「アホ!」 「ちょっ そんなことで」 「お前…。部屋で寝え ちゃんと」

武志「ええやん ここでも」

八郎「布団で寝なあかんて」

武志「お母ちゃんなんか 最近 茶の間でうたた寝してんで」

八郎「あのな 熱があるんやで?」

武志「うるさいなあ」 「もう お母ちゃんよりもうるさい」

八郎は解熱剤の袋を武志に渡す。

八郎「これや」 「ちょちょ ほい」

武志「いや もうええて」

八郎「水 水 水 水…」

雨が降ってくる。

武志「あ…」

武志は何かに気づいたように起き上がり、外を見つめる。

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