新元号令和と万葉集の関係は?意味と由来、歌や作者の解説をわかりやすく簡単に説明

新しい元号が「令和」とされました。

これまで元号は中国の歴史書が出典となっていましたが、新元号である「令和」は現存する日本最古の和歌集「万葉集」が出典となっています。

今回は

  • 「令和」と万葉集の関係性
  • 「令和」の意味や由来
  • 「万葉集」の有名な歌や編者
  • 明治から平成までの元号の由来

について解説いたします。

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「令和」と万葉集の関係性

4月1日に発表された新元号「令和」は現存する日本最古の和歌集「万葉集」からとられたものです。

これまで、10世紀以降の日本の元号においては中国の書物から引用されてきました。

例にあげられるのは

  • 五経
  • 書経
  • 易経

などです。

中国の書物から引用され考えられた元号は原則2文字とされていますが、中には天平感宝や神護景雲など4文字の元号が存在しています。

 

「令和」の意味や由来

今回、現存する日本最古の和歌集「万葉集」から引用された「令和」には

人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ

といった意味が込められたとされています。

この新元号「令和」は「万葉集」の「梅花の歌」三十二首の序文が出典とされています。

天平二年正月十三日 師の老の宅に萃まりて宴会を申く。時に初春の令月にして気淑く風和ぎ梅は鏡前の粉を披き蘭は珮後の香を薫す。

Man'yōshū Reiwa.jpg
By 日本古典籍データセット(国文研所蔵)CODH配信, CC 表示-継承 4.0, Link

この序文を考えた人物は大伴旅人とされ、大伴旅人とは「万葉集」の編者とされている大伴家持の父にあたる人物です。

 

「万葉集」の有名な歌や編者

では「令和」の由来となった「万葉集」とは一体どのような書物なのでしょうか。

現存する日本最古の和歌集

「万葉集」とは奈良時代末期に編纂されたとされる和歌集です。今では現存する日本最古の和歌集とされています。

全20巻の中で4500首以上の和歌が収録され、その中には

  • 相聞歌:恋の和歌が集められたもの
  • 挽歌:死者を弔うための和歌
  • 雑歌:相聞歌、挽歌以外で自然や宮廷のことなどについて詠んだ和歌

この3つに分類されました。

しかし、14巻だけは東歌(東国各地の和歌)が収録されています。

様々な身分の人の和歌が収録されている

「万葉集」に収録されている和歌は

  • 天皇
  • 貴族
  • 下級歌人
  • 防人

など様々な身分の人の和歌が収録されました。

一般的に大伴家持が編者

編纂された人物は判明していませんが、「万葉集」の全体の1割である合計473首が収録されている大伴家持が編者として一般的に考えられています。

しかし、「万葉集」をすべて編纂したというわけではありません。

「万葉集」の編纂には

  • 持統天皇や柿本人麻呂(巻1の前半部分)
  • 元明天皇や太安万侶(巻1の後半から巻2)
  • 元正天皇、市原王、大伴家持、大伴坂上郎女(巻3から巻15、巻16の一部)

など巻ごとに編者は異なると考えられ、最終的に大伴家持が全20巻をまとめたとされています。

有名な和歌

「万葉集」の有名な和歌を少しご紹介いたします。

「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」額田王

 

「香具山は 畝傍雄雄しと 耳梨と 相争ひき 神代より かくにあるらし 古も 然にあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき」中大兄皇子

 

「紫草のにほへる妹を憎くあらば 人妻故に我恋ひめやも」大海人皇子

 

「近江の海夕波千鳥汝が鳴けば 心もしのに古思ほゆ」柿本人麻呂

 

明治から平成までの元号の由来について

「令和」は「万葉集」が由来となっていましたが、明治、大正、昭和、平成の元号の由来についても紹介いたします。

明治の元号の由来

明治の元号は『易経』の

「聖人南面して天下を聴き、に嚮いてむ」

意味:聖人が南面して政治を聴けば、天下は明るく治まる

から引用されました。

もともといくつかの元号の候補がありましたが、くじ引きで決められたとされています。

大正の元号の由来

大正の元号は『易経』

亨は以って天の道なり」

意味:天が民の声を受け入れ、政が正しく行われる

から引用されました。

昭和の元号の由来

昭和の元号は『書経』

「百姓明、協万邦」

意味:国民の平和と世界の共存繁栄を願う

から引用されました。

もともと「光文」という元号が決定されていましたが、政府が発表するまでに新聞社が報道してしまったため、「昭和」の元号に差し替えられたといった説があります。

平成の元号の由来

平成の元号は『史記』

「内かに外る」

また『書経』の

「地かに天る」

が由来とされています。

どちらも内外、天地ともに平和が達成されるといった意味を持っています。

まとめ:「令和」と万葉集の関係は?意味と由来、歌や作者の解説をわかりやすく簡単に説明

この記事を簡単にまとめると

  • 新元号「令和」は中国の書物から引用されたのではなく、現存する日本最古の和歌集「万葉集」の「梅花の歌」三十二首の序文から引用された
  • 「梅花の歌」三十二首の序文の作者は大伴家持の父・大伴旅人
  • 「万葉集」の編者は一般的に大伴家持とされる

簡単に「令和」について説明してみました。

人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つこのような意味が込められた新元号「令和」。

まだまだ馴染みのない新元号ですが、この意味のように人々が心を寄せ合える世の中になるといいですね。

以上「「令和」と万葉集の関係は?意味と由来、歌や作者の解説をわかりやすく簡単に説明」でした。

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