エール第22話の無料動画と見逃し放送配信情報! 裕一 音と手筒花火を見る。

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ゆたか興業の鶴亀寅吉が関内家にいる裕一を訪ねて来た。

豊橋、岡崎、豊川の3か所で演奏会を行う提案を持ってきたのだった。

音と裕一は、提案にのり、契約書にサインをする。

そして、椙本八幡社でお祭りと手筒花火を堪能した2人が家に帰ってくると、

福島から三郎が来ていた。

●川俣銀行・窓口

三郎が川俣銀行に駆け込んでくる。

松坂「ご用件は?」

三郎「部屋を…」
  「あいづの部屋を見せてくれ!」

●川俣銀行・裕一の部屋

三郎は家探しを始める。

落合が裕一の部屋の窓枠に座って、それを見ていた。

三郎「ほんに あのバカ!」

落合「素直ないい息子さんですよね」
  「彼を見てっと楽しくなります」

  
落合「自由に歩ませてあげて下さい」

三郎は封書箱を見つけた。

三郎「豊橋か!」

タイトルロール

●豊橋・御手洗の音楽教室

御手洗が一人で鏡をみている。

御手洗「あら…やだ 吹き出物」
   「どうしよう…」

御手洗「あっ いけない」
   「私は先輩よ。堂々としてなきゃ」

(ノック)

音と裕一が入ってきた。

音「先生!」

御手洗「だから先生は…」
   「輝きが違う」

裕一「えっ?」

音「大丈夫ですか?」

裕一「あ…あの 初めまして」
  「あお…古山裕一です」
  「あの…先生がドイツに留学されてたって聞きました」
  「当時のお話 聞かせてもらえたら あの う…うれしいです」

御手洗「オフコース」

裕一「はい…」

御手洗「私 音さんに歌を教えております御手洗清太郎です」

裕一「あ~どうも」

裕一「それから さっき『先生』って言ったけど」
  「私のことはミュージックティー…」

●関内家・玄関先

裕一「面白い先生だった」

音「参考になった?」

裕一「いや 水が合わないなんて 外国行った人しか分かんないよ」
  「助かった」

光子が玄関前で待っていた。

光子「はよ はよ!」
  「お客さん」

●関内家・居間

鶴亀「ゆたか興業の鶴亀寅吉と申します」
  「御手洗先生と懇意の楽器店の店員から古山さんのことをお聞きしまして」
  「どうでしょう? 演奏会やりませんか?」
  「『若き天才作曲家 豊橋に来る! 世界が認めた音楽の神髄に酔いしれるべし』」

鶴亀が帰った後、裕一、音、光子は鶴亀からもらった名刺を見ていた。

裕一「鶴亀寅吉…珍しい名字ですね」

光子「怪しいわ」
  「動きも早すぎるし」

音「大丈夫じゃない?」
 「縁起のいい名前だし」

光子「えっ やるの?」

●呉服屋「喜多一」居間

浩二とまさが食事を前に話をしている。

浩二「大事な商談だったのに…父さん 出てったよ」

まさ「浩二のこと 信用してるからでしょ?」

浩二「違うよ」
  「兄さんのことになっと すぐ必死になる」

まさ「2人ともよ」

浩二「母さんは何で父さんと結婚したの?」 

まさ「えっ?」
  「え~…忘れちゃった」

浩二「フフッ うそ」
  「教えてよ」

浩二「権藤家の娘だったらたくさん縁談あったでしょ?」
  「何で父さんだったの?」

まさ「そうね…」

まさ「兄さんは反対だった」

浩二「フッ」
  「だろね」

まさ「父さんも母さんも反対だった」

浩二「どして?」 

まさ「厳しさがないって」

浩二「えっ」
  「でも…じいちゃんもばあちゃんも優しいよね」

まさ「どうかな?」

まさ「私には…怖かった」
  「だから離れたかったのね」
  「それにね お父さん 欲がないでしょ?」

  
まさ「私の周りにそんな人一人もいなかった」

浩二「でも欲もないけど甲斐性もないよ」

まさ「私はね」
  「人をだます人よりだまされる方がいいの」
  「お父さん い~っぱい裏切られてきたけど 恨みつらみ 一度も言わないでしょ?」
  「そういうところが好き」

浩二「俺は無理だ…」 
  
浩二「いろいろ言っちまぁ」

まさ「いいのよ」
  「人それぞれだから」
  
まさ「浩二は浩二でいればいいのよ」

浩二「そうがな?」
  「時々…自分のことが嫌いになる」
  
浩二「母さんは…ない?」

まさ「うん?」
  
まさ「ある」

浩二「フフフ…」
  「母さんでもあんだね」
  「安心した」

●関内家・光子の部屋

光子は音に浴衣を着せている。

光子「分かっとるわよね?」

音「分かっとるって!」

光子「傷つくのはあんたなのよ」

音「分かっとるってば」

光子「裕一さんだって気持ちが膨らむほどつらくなるから…」
  「ねっ いい?」
  「今日 言いなさい」

音「でも演奏会 契約しちゃったから それが終わるまでいいでしょ?」

光子「いかん」
  「演奏会はやってもいいけど 身を引くことは 今日ちゃんと言いなさい」

音「手紙では伝えたよ」

光子「裕一さんは あなたのことが好き」

音「エヘッ」

光子「『エヘッ』じゃない」
  
光子「いい?」
  
光子「おんなじくらい いやそれ以上 音楽が好き」
  「どちらか選ぶしかない今 彼にとって一番いい道は何?」
 
  
光子「彼のためよ」
  「つらくてもちゃんとね」

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エール第22話の見どころ・感想

古山裕一のモデルとなった古関裕而とはどんな人?

ミュージカル俳優が大勢出演!

前回のお話はこちら

エールNHK公式サイトはこちら

●関内家・二階の物置部屋

裕一は、マンドリンで作曲していた。

(ノック)

裕一「はい」

浴衣を着た音が座っていた。
  
裕一「おっ かわいい」

音「今日はお祭りなの」
 「手筒花火がすごいんだ」
 「行こうよ」

裕一「うん!」

音「これ お父さんの」
 「小さいかもしれんけど」

音は裕一に浴衣を持ってきた。

裕一「ありがとう」

階下から吟が声をかける。

吟「音、裕一さん お客さんよ」

音「はい」

演奏会の内容

●関内家・居間

鶴亀が来ていた。

鶴亀「会場は豊橋 岡崎 豊川と3か所押さえました」
  「演奏家はここら辺りじゃ一流の面々です」
  「前半は流行歌をやりまして 後半から先生の登場」

裕一「いや…先生はやめて下さい」

鶴亀「まあ いいじゃないですか」
  「そいで 先生の自作の曲を5曲演奏して最後は音さんとの共演で幕を閉じると」
  「前売りは3日後に売り出します」
  「取り分は50 50辺りで」
  「この条件でいかがでしょう?」

裕一「思ったより大がかりですね」

鶴亀「いや~私も驚いております」
  「先生のお名前を出した途端 協賛したいっちゅう会社も結構ありまして」 
  「いかがでしょう?」 
  「この条件でよろしければ進めますが」

裕一「ど…どうする?」

音「やりましょう」

鶴亀「ありがとうございます!」
  
鶴亀「つきましては こちらの契約書…」
  「こちらにご署名を」

鶴亀は契約書を見せる。

音は文面を食い入るように見つめる。

裕一「はい」

光子 安隆について語る

●関内馬具店

鶴亀が帰って行く。

光子がそれを作業場から見ていた。

光子「どう思う?」
  「怪しくない?」

  
光子「音のことが心配なの」

作業をしながら、岩城が答える。

岩城「裕一君…でしたかね」
  「いい目をしとります」

光子「そう?」
  「私にはとぼけた顔に見えるけど」

岩城「極める目です」
  「私には分かります」

光子「岩城さんもそういう目よね」

岩城「いや…俺なんて 安隆さんに比べたら」

光子「あの人 忙しい時以外 作業しなくなったでしょう」
  「何でだか分かる?」

岩城「いや…」

光子「岩城さんの腕見て かなわないって」
  「自分が最高だと思っとったけど上には上がいるって」
  「だから会社の経営に専念したんだけどね」
  「おかげで商売は広がったけど…」
  
光子「大阪になんか行かなきゃよかったのに」

岩城「寂しいんですか?」

光子「あの子たちとも あと少しだし……」
  
光子「どうしよう」
  「どうしたらいい?」

音が作業場の扉を開けた。

音「行ってくるね」

光子「あんまり遅くならんでね」

音「は~い」

光子「さっき言ったこと 忘れんでね」

裕一は光子に会釈をして、音と出かけていく。

裕一 手筒花火を見る

●豊橋・椙本八幡社

裕一「花火見たことないから楽しみです」

音「本当に?」

裕一「うん!」
  「夜空にパ~ンってこう広がるのは知ってるんですけど…」

音「パ~ン!」

裕一「わっ!」

音と裕一は縁日の出店の中を歩いている。

裕一「とりだ~!」

音「あ~おいしそう!」

呼び込み「さあ いらっしゃい いらっしゃい!」

音「食べとる。食べとる」

音「きれいね」

裕一「いいねえ」

音「あっ 金魚すくい!」

裕一「おっ。 頑張れ!」
  「あ~いいよ いいよ!」
  「いいよ いいよ」
  「ほれ… あ~難しい」

音「よっしゃ!」

裕一
「お~!」

射的場で。

2人「あ~!」

店の人「狙って 狙って…」

音「あ~!」

裕一「あ~惜しい!」

音「いくよ…」
 「あっ…おっ!?」
 「おっ おお~!」 

お化け屋敷 ろくろ首で。

音「ギャ~!」
 「わっ!」
 「ああ~!」

裕一「お…音さん 音さん」
  「さすけねえから」
  「さすけね…。怖くねえから」
  「ほら」

音「ガッ!」
 「うわっ!」

裕一「行くよ 行くよ」
  「どうも」

手筒花火の会場に着いた。

(回想)

音は光子の言葉を回想していた。

光子「演奏会はやってもいいけど 身を引くことは今日ちゃんと言いなさい」

(回想おわり)

裕一「ねえ」
  「あれ 持つの?」

音「そうなの」
 「すごいでしょう?」

裕一「へえ~」

<ナレーション>

豊橋発祥の手筒花火は昔からたくさんの人に親しまれてきました。

花火を自ら作りあげるのがこの地域の伝統です。

手筒花火が着火された。

「わっしょい!わっしょい!わっしょい!わっしょい! わっしょい!わっしょい!わっしょい!」

裕一「おおっ!」
  「おお~!」

「わっしょい!わっしょい! 
わっしょい!わっしょい!
わっしょい!わっしょい!
わっしょい!わっしょい!わっしょい!」

(歓声)

(拍手)

手筒花火が終わった。

裕一「おなかすいた」

音「焼き鳥食べたい」

裕一「あ~いいね」
  
裕一「わ~すごかった!」

●関内家・玄関口

音「アハハ!」

裕一「あ~ここにも手筒花火あったんだ!」
  「気付かなかった」

裕一は玄関の上に飾られていた手筒花火に気が付いた。

音「そうなの」

三郎が玄関に立っていた。

裕一「えっ?」
  
裕一「と…と…父さん?」

三郎「裕一…」
  
三郎「お か え り」

三郎は奇妙な微笑みをしていた。

裕一「いや…」

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