「おちょやん」第12話の無料動画と見逃し放送配信情報!『うちのやりたいことて、なんやろ』「そんなにお芝居がお好きなら、自分でやってみたら?」

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 乞食たちの傍らにいた人物が、纏を取りました。

 千代は目を丸くします。

なんと、あこがれの女優「高城百合子」でした。

千代は「あっー!」「高城百合子」と驚きの声をあげます。

 高城百合子は、千代を睨みます。

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前回のお話はこちら

「おちょやん」第12話の見どころ・感想

千代 高城百合子を「岡安」に

 

 千代は高城百合子を「岡安」へ連れていきます。

途中、「福富」のお茶子たちに見つかります。

まといをかぶった人を見て、新しいお茶子かと言われます。

「ようそないなお茶子、雇うな」と言われますが、

千代は、「おかげさんで、毎日忙しうて、人手はなんぼあっても、足らしまへん」とかわします。

「岡安」に帰るとと、ごりょんさん一家は外出中でした。

 女中頭のかめは、高城を知りませんでした。

シズの母、ハナが「こりゃまた、えらいお客さんやことなぁ」と言って、出迎えます。

「なるほどなぁ。最前から鶴亀の熊田はんらが、あっちはいったり、こっちはいったりしてはったん、そういうことかいなぁ」と言います。

 高城を二階の客間に通します。

千代がお茶をもっていくと、高城は窓際に座って外を見ていました。

ハナがやって来ます。  

千代は、言いつけられた用事を思い出して、慌てて、部屋を出て行きます。

ハナは「あんたさんの、板の上でのあの美しい立ち姿。目に焼き付いています」

「ここ道頓堀は、役者さんとともに生きる町だす」「また、ええお芝居、見せておくれやす」と言います。

高城百合子は、何も言わずに、外を見ています。

千代 百合子が鶴亀から飛び出したと知る

 えびす座では、千代が、お客にお茶を注いでいましたが、上の空で、お茶をこぼしてしまいます。

千代はえびす座の前で、思い出していました。

 こどもの千代が、初めて見た高城百合子の舞台映像。

 鶴亀の熊田が、ヘトヘトになって、戻ってきます。

千代が「熊田さん。どないしはったんです」と聞きます。

熊田は「朝からずっと人を探していんのやけど、みつからへんのや」

「大山社長と話、してはったんやけどな。いきなり飛び出して、そのまま行方知らずや」

「まいったー」と言います。

千代が「どなたさんどす? 居てはらへんようなったお人?」と聞きます。

熊田は「高城百合子ゆう、うちとこの役者や」

「詳しいことは言わへんけどやな、役者。辞めてしまうかもわからへんな」

「早川延四郎といい、高城百合子といい、まだまだやれんのに、もったいないわ」

「ほんまに役者ちゅうもんは」と言います。

 芝居がはねて、千代は座布団を「岡安」に運んできます。

座布団を物入にしまうと、大急ぎで二階に駆け上がります。

高城百合子の部屋を開けると、高城は、さっきと同じ姿勢で、外を見ています。

千代が「あの~」と声をかけると、高城は「お腹がすいちゃったんだけど、お食事まだかしら?」と言います。

千代は「へぇ」と言って、ふすまを締めます。

「高城さんは、何で役者さんになろう思いはったんどす?」

 

 高城百合子が食事をしているのを千代は見ています。

千代が「お酒お持ちしましょうか」と聞くと、百合子は「葡萄酒、いただける?」答えます。

そして、百合子は「あなた、何でお茶子さんになろうと思ったの?」と聞きます。

 千代は「なろう思たゆうより、それしかあらへんかったんどす」と答えます。

百合子は「じゃあ、本当は、違うことがしたかったっていうこと?」と聞きます。

千代は「そういうことやのうて」と言い、

「高城さんは、何で役者さんになろう思いはったんどす?」と聞きます。

 富士子、節子、玉のお茶子はふすまの隙間から、

「なんで高城百合子が千代と仲ようしゃべってんの?」と言って見ています。

百合子は「理由は色々ある」

「男に負けたくなかったし。家族とか親戚とか、誰も頼る人がいなかったから、私は自分の力だけで、生きて行かなくちゃならなかったの」

「でも、一番の理由は、そう言われたから」と答えます。

千代は「誰にだす?」と聞きます。

百合子「自分自身に」「こう。自分の体の内側から、『そうしろ。そうしろ』っていう声が聞こえたの」

「わかる?」と言います。

 千代は目を丸くして聞いていましたが、「さっぱりわかりまへん」と答えます。

百合子は笑って、「そうぉ」と言います。

 千代は「ほんなら、今は辞めいう声が聞こえてんのだすか?」と聞きます。

百合子が答えに詰まっていると、千代は「すんまへん。今の忘れとくなはれ」と言います。

 百合子は、立ち上がって、窓の障子を開け、外を眺めます。

千代は立ち上がって、

「私は、ただ、しようと思うことは、ぜひしなくちゃならないと思っているばかりどす!」と大声で言います。

 百合子は千代の方を振り返ります。

 千代は百合子のところに行きます。

そして、「これ。うちが初めて百合子さん見た時のお芝居どす」

「ちょこっと。待ってておくれやす」と言って、部屋を出て行きます。

 千代は『人形の家』の台本を百合子に見せます。

千代「うち、それ読みとうて、一生懸命、字、覚えたんどす」と言うと、百合子は台本をめくります。

千代は「正直。今でも意味はようわからしまへんけど、あの時のことは、忘れられへん」

「百合子さん。覚えてはりますか?」と聞きます。

百合子「すっかり忘れてた」「でも思い出したわ」

 百合子はセリフを言います。

百合子『私には、神聖な義務が他にもあります』

 千代は頭にはいっているセリフを返します。

千代『どんな義務というのだ』

百合子『私自身に対する義務ですよ』

 
千代は目を丸くして、手を叩きながら、「それや。それだす!」

「やっぱりちゃうなぁ。ほんまもんは!」と言います。

千代『何より第一に、お前は妻であり、母である』

百合子『そんなことはもう信じません』

 高城百合子は、この時、所属している鶴亀株式会社の方針で、舞台役者から、映画へ転向するように命じられていたのでした。

百合子はそれに抵抗したのでした。

 当時の日本映画界は、まだまだの状態で、百合子の求める演技は、映画の世界にはないと思ったからでした。

千代はそのような話は、なにも知りませんでしたが、とにかく百合子さんを励ましたかったのです。

百合子『ああ。もう奇跡なんて信じない』

千代『私は信じるよ』

百合子『さようなら』

百合子は部屋のふすまを開けました。

「そんなにお芝居がお好きなら、自分でやってみたら?」

 部屋の外で見ていたお茶子たちも、拍手をします。

百合子は、台本を千代に渡して、「もう、行くわ」と言います。

千代は後を追いかけ、「岡安」の店頭で百合子を見送ります。

百合子が千代に聞きます。「あなた、名前は?」

千代「千代だす。竹井千代」

百合子は「千代ちゃん」「そんなにお芝居がお好きなら、自分でやってみたら?」

「一生一回。自分が本当にやりたいこと。やるべきよ」

そう言って、立ち去っていきます。

千代は『人形の家』の台本をみて、そして考えています。

シズと早川延四郎

 宗助、シズ、みつえの三人が夜店を歩いています。

みつえが髪止めが欲しいと言って、宗助と買いに行きます。

シズは「しんどうなったさかい ここらで腰かけて待ってますさかい」と言って、

橋のたもとの石段に腰かけます。

 歌舞伎役者の早川延四郎が、女子衆とやってきます。

シズが気が付きました。延四郎もシズに気が付きました。

 延四郎は女子衆にお金を渡して、「これで好きなもの 買うてき」と言って、行かせます。

「わかるもんやなぁ。あれから20年たってるぅいうのに」とシズに言います。

シズが早川延四郎からの手紙を封を切らずに引き出しにしまう映像。

 早川は「何遍も手紙書いたんやけどなぁ」と言います。

シズは、「あいすまんことだすけど、みんな読まずに捨てております」

「ほな。ごめんやす」と答えました。

 延四郎は「千秋楽のあくる日の朝、ここで待ってる」と言います。

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