あなたは織田信長の小姓であった森蘭丸をご存知でしょうか。
森蘭丸は常に信長のそばにいたことから、NHK大河ドラマ「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」「江 ~姫たちの戦国~」また映画「清須会議」にも登場しました。
ゲーム「戦国BASARA」「戦国無双」などにも登場し、ご存知の方は多いかと思います。
ですが、森蘭丸がどのような人物であったのか、あまり知られていませんよね。
そこで、今回は森蘭丸の
- 生い立ち
- 経歴
- 性格
- 面白いエピソード
をご紹介いたします。
清須会議。染谷。蘭丸。美青年役。 pic.twitter.com/tUG3p2KiGs
— あなくま. (@anakuma_) 2014年12月14日
森蘭丸の生い立ちとは?
森蘭丸は永禄8年(1565年)織田信長の家臣であった森可成の三男として誕生します。
出身地は現在の愛知県にあたる尾張葉栗郡蓮台です。
幼名を乱、本名は森成利とされていますが、森蘭丸は
- 森乱丸
- 森成利
- 森乱
- 森乱成利
- 森乱法師成利
- 森長定
などの多くの名前が当時の文章に残されています。
当時の文章などには、「乱」または「乱法師」の名が使用されていましたが、なぜ「蘭丸」といった名前が付けられたかは未だ判明されていません。
森蘭丸の経歴や最後は?
永禄13年(1570年)、森蘭丸の父・森可成が宇佐山城の戦いで亡くなると、長男の森可隆は姉川の戦いで18歳にして亡くなっていたため、森家の家督は次男の森長可が13歳にして継ぐこととなりました。
織田信長の小姓となる
天正5年(1577年)5月、森蘭丸は、織田信長の小姓として仕えます。
この時、蘭丸と共に弟である
- 坊丸
- 力丸
も一緒に信長の小姓となりました。
蘭丸が行った小姓としての仕事とは、
- 信長の身の回りの世話
- 雑用
- 事務
- 使者
など、秘書のような役割であったとされています。
またこれだけではなく、信長の男色の相手もしていたとされています。
-
塩川国満に銀子100枚を信長の使者として届けた
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河内・金剛寺に信長の使いとして送られた
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信長の子供である信忠、信雄、信孝に脇差を届けた
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武田の旧家臣に朱印状を届けた
-
斎藤六太夫の戦功に対し、信長の代わりに褒美の品を届けた
などの蘭丸の小姓としての活躍が残されています。
このような記録を見ると、蘭丸は信長の使者として多く使われ、信長に気に入られていたことが分かります。
天正10年(1582年)甲斐の武田氏滅亡後、その武田征伐に貢献したとして美濃兼山及び米田島を信長から褒美として与えられました。
本能寺の変において18歳で亡くなる
同年6月2日、蘭丸の主君である織田信長が明智光秀に反旗を翻されます。(本能寺の変)
蘭丸は当時、信長とともに本能寺にいました。
この時、蘭丸の弟である坊丸、力丸もいたとされています。
6月1日、光秀が1万3,000人の兵を連れ丹波亀山城を出陣すると翌日の6月2日未明に桂川へ到着し、午前4時頃、光秀は3,000ほどの兵を率いて信長や蘭丸のいる本能寺を包囲します。
『信長公記』によると、小姓である蘭丸達はこの光秀の包囲を当初は、下々の者の喧嘩だと思っていましたが、明智勢が本能寺に鉄砲を放ったため、信長は謀反を察知し、蘭丸に誰の仕業だ?と問います。
これに対し、蘭丸は明智軍の仕業であると答えました。
信長は明智軍に対し、弓や槍で抗戦するも明智軍の安田国継に槍傷を受けてしまいます。
本能寺の御殿にはすでに明智軍によって火が放たれ、信長のすぐ近くまで火の手が迫っていました。
しかし、信長は逃げることなく本能寺で切腹し亡くなりました。
蘭丸の、明智軍の戦闘を繰り広げていましたが、明智軍の安田国継によって討たれ亡くなりました。
この時、蘭丸はまだ18歳であったとされます。
【エピソード】森蘭丸の人柄や性格が分かる逸話
蘭丸は生涯を信長の小姓として捧げた人物でした。
気が利く青年であった
そんな蘭丸を信長は非常に気に入っていたとされ、武田討伐の褒美として金山城が与えられるも、各務元正が城代とし、自身のそばに蘭丸をつかせました。
蘭丸は非常に気が利く少年であったとされています。
織田信長の面子に気をかける
信長が、蘭丸に隣の座敷の障子が開いているから閉めるように頼みます。
蘭丸は信長に頼まれたため、隣の部屋へと移りますが、障子は開いていませんでした。
しかし、蘭丸は自ら障子を開け、音をたてて障子を閉め、障子を閉めたということを信長に報告すると、なぜ障子を閉める際、大きな音がしたのだ?と問われました。
そこで蘭丸は実際、障子は閉まっていましたが、信長の面子を保つために、周囲に障子の閉まる音を聞かせた。と答えた。という記録が残されています。
織田信長の疑問に対し
また信長が両手の爪を切った際、扇子の上に自身の爪を乗せ、蘭丸にその爪を捨てるよう頼みました。
蘭丸は信長に頼まれたので爪を捨てようとすると、扇子の上に置かれた爪が9つしかないことに気づきます。
10本の指の爪を切ったはずなのに、なぜ、9つしか爪がないんだ?と感じ、蘭丸は残り1つの爪を必死に探し、無事10つの爪を捨てることができた。という逸話も残されています。
主君・信長の命令は必ず守るといった蘭丸の姿勢、このような気の利いた逸話から、信長が蘭丸を気に入る理由がわかります。
まとめ 森蘭丸はどんな人?大河ドラマや映画はある?
森蘭丸の生い立ち、経歴、面白いエピソードのご紹介でした。
森蘭丸について簡単にまとめると
- 弟たちと信長の小姓となる
- 信長の世話係、秘書的役割であった
- 本能寺で変で明智軍によって討たれる
- 気の利いた性格で、信長から気に入られていた
若くして亡くなった森蘭丸でしたが、生涯を信長に捧げた青年であったことがわかりました。
そんな蘭丸は美少年であったとされていますが、蘭丸が美少年であったという記録は残されていないため、美少年であったか、それともブサイクであったかは分かっていません。
そんな森蘭丸が登場する有名な大河ドラマは「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」「江 ~姫たちの戦国~」があげられます。
- 「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」では森蘭丸役にウエンツ瑛士さん
- 「江 ~姫たちの戦国~」では森蘭丸役に瀬戸康史さん
が演じられました。
また映画「清須会議」では、染谷将太さんが森蘭丸を演じられ、どの森蘭丸も美少年な俳優さんによって演じられていますね。
これを機に、森蘭丸に興味を持った方は「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」「江 ~姫たちの戦国~」「清須会議」を見てみてください。
以上「森蘭丸の性格と経歴、生い立ちや面白いエピソード」でした。
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