エール第63話の無料動画と見逃し放送配信情報!プリンスこと佐藤久志と、スターこと御手洗清太郎 

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「経験不問」「年齢不問」「性別問わず」というコロンブスの新人歌手募集記事を見て、

豊橋から御手洗清太郎ミュージックティーチャーがオーデションにやってきた。

喫茶店「バンブー」で 自称プリンスこと佐藤久志と、自称スターの御手洗清太郎が初対面する。

華ちゃん曰く「スターとプリンスって変なの?」

裕一「これ これ! 応募してみなよ!」

鉄男「合格したら 即レコードデビュー?」

裕一「そう!」

久志「オーデション受けてあげるよ」

  「コロンブスに僕の力を貸そう」

  「ああ 見える・・」

  「日本中が僕の歌のとりこになってる姿が」

●喫茶店「バンブー」

裕一「ちょっと~気取り過ぎじゃない?」

久志「男前はつらいな」

  「普通にしててもそう見えるんだから」

裕一「ねえ この履歴書 横書き?」

久志「いや 欧米はみんなそうだから」

裕一「いや 読みづらいよ」

  「審査員の印象悪いって」

久志「もう うるさい!」

裕一「うるさくない」

  「合格させるために言ってる・・」

久志「あ~もう気が散るから 向こう行ってろって」

華「お父さん 怒ってるの?」

音「お父さん 応援してるの」

裕一「字が違うよ」

久志「あ~もううるさい!」

裕一「字が違う」

オープニング・シーケンス

●コロンブスレコード・文藝部

廿日市「・・で どうなのよ? 新曲進んでる?」

裕一「あ~あっ はいはい」

廿日市「あ~書けてないのね~」

   「声聞きゃ分かるよ」

裕一「あっあの 廿日市さん」

  「あの・・こ・今回の応募って合格者は一人だけですか?」

廿日市「そうだけど・・えっ 何?」

裕一「ど・どんな歌手を求めてるんですか?」

廿日市「何でそんなことを?」

裕一「えっ?」

廿日市「さてはスパイか?」

一同「えっ!?」

裕一「ち・違いますよ 違います!」

廿日市「吐け! 誰に頼まれた?テイコクか!?」

裕一「そんなわけないでしょう!?」

杉山「我が社では 坂東妻三郎のような存在感のある顔だちに」

  「知性と品性とたくましさを兼ね備えた3オクターブを難なく出せる天才を求めています」

裕一「そんな人 います?」

廿日市「即戦力じゃなきゃ意味がないんだよ!」

   「誰かさんみたいにヒット出すのに何年もかかってるようじゃ会社潰れちまうんだよ!」

杉山「顔はバンツマですよ バンツマ!」

裕一「それ 杉山さんの好み・・じゃない・・?」

杉山「あくまでも我が社の方針です」

●おでん屋台

鉄男「天才な上にバンツマか・・」

  「そりゃまずいな」

裕一「しかも全国から『我こそは!』と集まってくるわけだから」

久志「心配は無用!」

  「トップオブトップがここにいるんだから」

裕一「いや 上には上がいるんだよ」

久志「その上」

裕一「いや その上 いないんだよ・・」

藤丸「お酒 熱燗でちょうだい」

裕一「えっ?」

(回想)

藤丸「納得できな~い!」

  「バカ野郎~!」

裕一「ちょっと!」

(回想おわり)

鉄男「あいよ」

 藤丸は綺麗な着物に日本髪姿だった。

藤丸「こんばんは」

裕一「こ・・こんばんは」

  「えっ?」

  「ど ど・・どうしたの? その恰好は」

久志「藤丸ちゃん 随分 色っぽくなっちゃって」

藤丸「これも仕事のうちですから」

裕一「えっ?」

藤丸「私 今じゃ すっかり歌手っていうよりお座敷仕事ばっかりで」

  「お花代で生きてるようなもんなんです」

裕一「そ・・そうなの!?」

藤丸「芸者のふりしてレコード出したら 本当に芸者になっちゃったわ」

鉄男「えっ コロンブスは新曲出してくんないの?」

藤丸「うん」

  「いっつも口ばっかりで」

  「古山さん なんとかしてもらえませんか?」

裕一「が・頑張る」

久志「心配しないで大丈夫」

  「僕がコロンブスに所属した暁には デビュー曲のB面は 藤丸ちゃんとデュエットしよう」

藤丸「えっ?」

裕一「あっ 今度ね オーデションに応募するの」

藤丸「そうなんですか!」

久志「君はお座敷よりも 大きなステージがよく似合う」

  「一緒に歌える日までもうしばらく辛抱だ」

藤丸「久志さん・・」

  「私 久志さんとならもう一度 頑張れる気がする」

久志「そうだ!」

  「2人でこれからのことについて話さないかい?」

藤丸「ええ・・いいわ!」

久志「おでん屋さん」

鉄男「えっ?」

裕一「おでん屋さん?」

久志「お釣りは大丈夫です」

鉄男「はっ?」

  「ああ・・」

久志「行こう 行こう」

鉄男「まいど・・」

●古山家・居間

音「久志さんのウインクは危険だよ」

(回想)

一同「ああっ・・」

  「キャ~!」

  「ああ~!」

(回想おわり)

音「藤丸さん コロッといってないといいけど・・」

裕一「それよりも今はオーデションに集中してほしいんだよ」

  「久志のやつ もう受かった気でいるんだからね」

  「どんな強者が来るかも分かんないのに」

  「明日は僕がしっかり廿日市さんに売り込みしなきゃ」

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エール第63話の見どころ・感想

古山裕一のモデルとなった古関裕而とはどんな人?

ミュージカル俳優が大勢出演!

前回のお話はこちら

エールNHK公式サイトはこちら

●コロンブスレコード・文藝部

久志「よろしくお願いいたします」

 久志は応募書類を秘書の杉山に渡す。

杉山「確認します」

 廿日市が応募書類まファイルを持って入って来た。

廿日市「はあ~? 何だよ これ!」 

   「全くなんて神経してんだ」

   「こんな履歴書読んでられかっよ!」

裕一「廿日市さん 廿日市さん あの・・」

廿日市「おっ! もう曲書けたのか!」

   「さすがは天才作曲家」

裕一「いや・・それは まだなんですけど」

久志「ご無沙汰しています」

裕一「あっ 友人の佐藤久志です」

  「あの以前『船頭可愛や』の録音の時 見学に・・」

(回想)

久志「そうだよ!」

  「本物の芸者 連れてこいよ」

廿日市「誰だ このひらひらシャツ」

(回想おわり)

廿日市は思い出した。

廿日市「あ~ひらひらシャツ男」

久志「はあ!?」

裕一「いやいや・・彼もオーデションに参加するんです」

  「声楽科出身のかなりのエリートです!」

  「何卒よろしくお願いいたします」

久志「どうぞよろしく」

廿日市「まあ 応募するのは勝手だけどさ」 

   「こっちも遊びじゃないから落ちても恨みっこなしよ」

杉山「こちらです」

 杉山は久志の応募書類を廿日市に渡した。

廿日市「え~?」

   「何これ 横書きじゃん!」

   「読みづれえ~!」

裕一「だから言ったでしょ」

久志「彼の読解力の問題だ」

裕一「縦書きにしとけばいい・・」

御手洗ミュージックティー 上京

●喫茶店「バンブー」

音「でね 裕一さんったら 自分の作曲そっちのけで 久志さん 合格させるに必死なの」

恵「裕一さんの方がその気なんだ~」

保「新聞で見たよ。随分大きな広告だったね」

音「そう 全国版だって」

華「ねえねえ お母さん 見て」

音「おっ すごいね!」

 御手洗がバンブーにやってくる。

御手洗「ごめんくださ~い」

恵「いらっしゃいませ~」

御手洗「ちょっと お伺いしたいんですけど」

   「こちらの住所 ご存じかしら?」

恵「う~ん・・」

 「ねえ・・」

音「御手洗せ・・・ミュージックティーチャー?」

御手洗「音さん?」 

   「あ~よかった!」 

音「お久しぶりです」

御手洗「今ちょうど あなたのところへ行こうとしてたのよ~」

音「えっ?」

御手洗「まあ! なんてかわいらしいプリンセスなの」

音「娘の華です」

華「こんにちは」は?

華「こんにちは・・」

音「どうして東京に?」 

 「コロンブスのオーデション!? 御手洗ティーチャーが?」

御手洗「今はもうティーチャーじゃない」

   「私のことはスター御手洗と呼んでちょうだい」

音「スター御手洗・・」

御手洗「私 必ず合格するもの」

音「どうして・・?」

御手洗「『経験不問』 『年齢不問』 『性別問わず』」

   「新聞の募集記事を見た時 心臓が高鳴ったわ」

   「まるで私のためのオーデションだって」

音「レッスン やめちゃったんですか?」

御手洗「生徒さんたちもみんな理解してくれたわ」

   「私 最後のチャンスに賭けてみたいの」

   「でね・・戦略を練るためにも裕一さんにいろいろとお話を伺いたいと思って」

   「今もまだコロンブスにいるんでしょ?」

音「ええ。でもあの・・」

裕一が久志とともにバンブーにはいって来る。

裕一「ちゃんと聞いてよ 本当に・・」

  「あっ!」

  「えっ? 御手洗先生・・」

  「えっ えっ? ミュージックティーチャー!」

御手洗「オーミラクル!」 

   「今ちょうど あなたの話をしていたところよ」

裕一「えっ?」 

  「ちょ・・な・・何で?」

音「コロンブスのオーデションを受けられるんだって」

裕一「あっ・・僕の友人も今 応募してきたところなんです」

御手洗「どうも 御手洗清太郎です」

久志「どうも 佐藤久志です」

御手洗「どうも・・スター御手洗です」

久志「僕はプリンス・・プリンス佐藤久志です」

御手洗「どうも スター御手洗です」

久志「佐藤久志だ」

御手洗「スター御手洗です」

久志「何を回ってるんだ」

御手洗「回っちゃ何で駄目なのよ」

久志「うん?」

御手洗「回っちゃ 何で駄目なのよ・・」

華「スターとプリンスって変なの」

音「すてきだね」

プリンス久志とスター御手洗

●古山家・書斎

裕一「もう…なにも別々に食べなくていいのに・・」

久志「戦場で敵と同じ食卓で食うやつがいるか?」

裕一「はいはい」

久志「あの気取り屋 実力あんのか?」

裕一「御手洗先生は音が豊橋でお世話になった声楽のコーチ」

  「ドイツ帰りの超本格派!」

  「頂きます」

久志「敵として不足はなさそうだな」

裕一「言っとくけどね ほかにもライバルいっぱいいるんだからね」

  「そもそも書類審査も通ってないんだから」

久志「ドイツ帰りか・・」

●古山家・居間

御手洗「そう・・東京帝国音楽学校にねえ」

   「で で・・成績は?」

音「常にトップクラス」

 「プリンスって呼ばれてました」

御手洗「スター御手洗にプリンス久志の戦いってわけね」

音「あの~滞在中はどちらに宿泊されるんですか?」

御手洗「ホテル取ってたんだけど・・お財布 すられちゃって」

音「あっ それで うちに?」

御手洗「ヘルプミー プリーズ」

音「うちは構いませんが・・」

御手洗「サンキュー!」 

   「これでいつでもレッスンできるわね」

音「あっ はい」

 「フフフ」

 「あっ どうぞ」

御手洗「頂きます」

音「華 食べなさい」

御手洗「何?」 

   「あらやだ・・」
  
   「お宅 白みそなの?」

音「裕一さんがこっちの方が好きなんです」

御手洗「豊橋の人間とあろうものが 八丁みそを譲るなんて・・」

音「そのかわり 納豆は許してませんから」

御手洗「当然よ!」 

   「プリンス久志め・・必ず蹴落としてみせるわ」

<ナレーション>

スター御手洗とプリンス久志の戦いが今 始まりました。

まあ 2人ともまだ書類審査 通ってませんけどね~。

両者 書類審査 合格

●古山家・居間

朝食を食べようとする裕一。

華「はい どうぞ」

音は味噌汁を裕一に渡す。

裕一「ありがとう」

  「ねえ 御手洗先生は?」

音「2階で体操してる」

 「日課なんだって」

裕一「ふ~ん」

  「ありがと・・」

音「どうぞ」

裕一「ねえ ちょっと・・み・みそ 変えた?」

音「変えてないよ」

裕一「いや 変えたでしょ」

音「変えてないよ」

裕一「ほら!」

音「フフッ バレた?」 

 「だって スター御手洗がどうしても八丁みそがいいって言うからさ」

 「しばらくそれで我慢して」

裕一「はい 頂きます」

音「どうぞ」

(御手洗の歌声)

裕一「さすがだね」

裕一「なんてったってドイツ仕込みですから」

裕一「あの2人 どんなんのかな?」

音「ねっ?」

 「どっちにも受かってほしいけど そういうわけにもいかないもんね」

裕一「僕は久志を応援してあげたいけどね」

音「それを言うなら私だって御手洗先生を応援したい」

裕一「まあとにかく・・あの2人が悔いなく戦えるように精いっぱい応援してあげよう」

音「そうだね」

裕一「うん」

(御手洗の歌声)

華「朝からうるさいな・・」

●古山家・玄関先

書類審査 結果発表当日

音「来てる?」

裕一「まだ」

  「お~来た!」

新聞配達員「すみません お待たせしました」

音「ありがとうございます!」

 「待ってました!」

裕一「どうも」

音「あった!」

裕一「あった」

  「えっと・・」

  「どこだ どこだ どこだ・・?」 

音「あった! 御手洗先生の名前!」

裕一「あ~本当だ!」

  「よかったね!」 

  「あっ 久志もあった!」

  「あった!」

音「あった~!」

 「よかった よかった!」

<ナレーション>

応募総数なんと800通!

音「どうぞ よろしく」

<ナレーション>

久志と御手洗先生は書類審査をパスしたのです。

●おでん屋台

裕一「久志 一次選考 通過おめでとう!」

鉄男と藤丸「おめでとう!」

久志「まあ 分かっていたことだけどね」

  「当然の結果だ」

裕一「じゃあ 次 オーデションで何 歌うか 決めないとね!」

鉄男「何がいいんだ?」

久志「そうだな・・」

藤丸:♪「仙台 仙台 なつかしや」

裕一「あ~いい歌だね~」

  「これ最近出た僕の曲『ミス仙台』!」

鉄男「駄目だ 俺の詞じゃねえ」

藤丸「じゃあ『福島行進曲』?」

久志「はい やだね」

  「僕を外して作った曲は」

鉄男「まだ言ってんのか」

  「おめえ 自信ねえのか?」

久志「そんなこと・・」

  「それよりも僕にふさわしい曲 もっとあるでしょ?」

藤丸「誰もだ知ってる大ヒットした曲がいいわよね」

裕一「うん うん うん!」

鉄男「木枯さんの曲とか?」

裕一「あ~確かに!」 

  「いいと思う!」

久志「いいのかよ」

裕一「いいよ!」

  「いい いい!」

鉄男「よし おめえ」

  「今度何がウケっか こっそり調べとけ」

裕一「分かった」

●古山家・居間

御手洗:♪「あ~ああああ~ああああ」

(せきばらい)

御手洗:♪「あ~ああああ~ああああ~」

久志:♪「ば~ばばばば~ばばば~」♪「ば~ばばばば~ばばば~」

<ナレーション>

ほかのライバルの存在も忘れ 2人だけの熱い戦いを繰り広げるのでした。

はい。

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